むし歯治療・歯周病治療
むし歯治療について
むし歯の原因
むし歯は、細菌(ミュータンス菌)が作りだす酸が歯を溶かして生じる病気です。
お口の中の細菌が歯垢(プラーク)となって歯の表面に付着して、糖分から酸を作り出し、歯を溶かしてしまいます。
むし歯のリスクを高める要因は、「むし歯菌の数」「歯の質」「糖分」の3つに「時間」の経過が加わった場合です。
むし歯を予防するためにも、正しい歯磨きやダラダラ甘い物を食べないなど、セルフケアと生活習慣の改善を心がけましょう。
接着医学を応用した治療法のメリット
- 「削る」を最小限に
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歯と詰め物や被せ物を、一体化させる接着技法を用いた治療を行っています。
歯を削る量を最小限に抑えながら、症状や治療部位に合わせた最適な接着材で詰め物や被せ物を安定させます。
健康な歯質をできるだけ残すことで、歯の寿命を延ばすことが可能です。
- 再発の予防効果
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接着材が歯の中へ浸透し固まることで、強固に接着するだけではなく、被せ物や詰め物の境目からの二次的なむし歯を防ぐことができます。治療の可能性を減少させられることから、歯の寿命を延ばす治療法といえます。
- 丈夫で長持ちします
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従来の歯科用セメントは、唾液で少しずつ溶ける性質があるので、歯と被せ物の間にすき間ができ、被せ物や詰め物が取れる可能性も高くなります。当院の接着歯学を応用した治療法は、接着材が歯にしっかりと密着するため、被せ物や詰め物がきっちり定着して外れにくく、耐久性に優れています。
きれいな歯はメインテナンスで維持できます
ホームケアだけで完全に汚れを落とすことは難しく、歯ブラシでの清掃ではお口の汚れの60%程度しか落とせないといわれています。また、歯間ブラシやデンタルフロスといった清掃補助具を追加しても約80~85%程度です。
歯科医院では、お一人おひとりの状況に合わせた間隔で、むし歯や歯周病のチェックや、専用機器で細かい部分まで清掃をおこなったり、ホームケアのアドバイスなどを受けることができます。
定期的なメインテナンスの継続で、健康できれいな歯を維持していきましょう。
歯周病治療
歯周病は歯を失う大きな要因です
歯周病とは、歯を支えている歯周組織(歯根膜・歯槽骨・歯肉)が細菌で炎症が起こり、徐々に破壊されていく病気で、初期の段階では自覚症状が少ないため、気づくまでに時間がかかり、治療が遅れることがあります。
30代以上の8割に所見がみられ、歯の喪失原因1位になっている生活習慣病です。そのまま放置していると、歯がグラグラして最悪の場合、抜け落ちてしまうこともあります。
歯周病の原因
歯が十分に磨けていないと、歯垢という細菌のかたまりが歯の間や歯ぐきの境目にたまります。
歯周病はこの細菌が原因で、炎症を引き起こしますが、軽度であれば正しいブラッシングで汚れを除去する事が可能で、お口の中を清潔に保つことにより改善していきます。
しかし、症状が悪化すると歯周組織や歯を支えている顎の骨を溶かしてしまうため、歯が抜け落ちてしまうなど症状が進行してしまいます。また、ストレスや喫煙などの生活習慣や、糖尿病などの病気が要因で疫機能が低下すると、歯周病の状態は悪化しやすくなります。
歯周病が引き起こす身体全体の影響
歯周病はお口の中の問題だけでなく、全身の健康にも関係してきます。
近年の研究で、歯周病の細菌が歯ぐきの炎症から血流に乗って全身に運ばれ、糖尿病や心疾患にも悪影響を与えることが知られてきて、歯周病予防の大切さが注目されています。
お口の状態に合わせた治療を行います
当院では歯周病の進行度に合わせ、さまざまな治療を行っています。
歯肉炎
歯ぐきに炎症が起きている状態です。
歯を磨いたりすると出血することがあります。
- 《治療方法》
- 早期発見の場合は正しい歯磨きだけで症状が改善することがあります。
軽度の歯周病
ポケット(歯肉と歯の間のすき間)が深い状態です。
そこから出血したり膿が出たりして口臭を感じる場合があります。
- 《治療方法》
- 歯科医院にて歯石の除去を行います。その後、歯磨きの仕方や生活習慣を改めることにより症状の改善を図ります。
スケーリング
スケーリングは、歯の表面に付着した歯石を専用の器具で除去する治療です。歯石は表面がザラザラしており、プラークが付着しやすくなるため、定期的に歯科医院で除去しましょう。
中等度の歯周病
歯ぐきの炎症が慢性化し、歯を支える骨(歯槽骨)がやや溶けている状態です。
そのような状態の口腔内は、口臭もあり歯が浮いた感じがします。
また強く噛むと痛みを伴い、歯がぐらつくこともあります。
- 《治療方法》
- 歯石の除去に加え、細菌感染によって汚染された部分も専用の器材にて清掃します。この治療で症状が改善されれば、メインテナンスに移行します。 メインテナンス(定期検診・予防治療)
ルートプレーニング
ルートプレーニングは、歯周ポケット内に入り込んで沈着した歯石を取り除く治療です。歯周ポケットの深い部分まで歯石や汚染物質が入り込んでいるので、もし処置に痛みを感じる際は、局所麻酔を使用することもあります。
重度の歯周病
歯を支えている骨(歯槽骨)がほとんど溶けて、歯の根が露出している状態です。
歯のぐらつきがひどくなり、最後には抜けてしまうこともあります。
当然、硬いものは食べられません。
- 《治療方法》
- この状態まで進行してしまうと、抜歯等の外科的治療の検討が必要となります。
歯の健康のために
メインテナンスを
治療の終わりは新たなスタートでもあります。通院中は念入りにケアをしていても時間が経つと、だんだんセルフケアがおろそかになる傾向があります。治療によりお口の中が改善されても、歯磨きが不十分になるとむし歯や歯周病が再発してしまいます。
歯科医院で行う定期的なメインテナンスでは、患者さんご自身では落とせない歯石を除去して、歯周病を予防します。ご一緒にお口と体の健康を維持しましょう。